私たちの身体には「幹細胞」という、傷ついた組織を修復・再生する能力をもつ特別な細胞が存在します。
その中でも「脂肪幹細胞(脂肪由来間葉系幹細胞:ASC)」は、 皮下脂肪に豊富に含まれる幹細胞で、骨・軟骨・腱・筋肉などさまざまな組織の修復ができる能力を持っています。
自らを分裂・増殖して同じ幹細胞を保ち続ける能力。 これにより、体内で長期間にわたり修復に関わることができます。
状況に応じてさまざまな細胞(軟骨細胞、骨細胞、筋細胞、腱細胞など)へ分化できる能力。 損傷部位の修復に必要な細胞へ変化し、組織の再生を助けます。
脂肪幹細胞は単に“新しい細胞になる”だけではありません。 実際には以下の4つの多面的な生理作用(パラクライン効果)によって治療効果を発揮します。
・抗炎症作用
・組織修復
・免疫調整作用
・パラクライン効果
炎症の原因となるサイトカイン(IL-1β, TNF-αなど)を抑制し、 かわりにIL-10やTGF-βなどの抗炎症性サイトカインを分泌して炎症を鎮めます。 これにより関節内や腱の炎症が軽減し、痛みや腫れの改善が期待されます。
脂肪幹細胞は軟骨細胞や線維芽細胞への分化能力を持ち、 損傷した軟骨・靭帯・腱などの修復をサポートします。 また、血管新生因子(VEGFなど)を放出し、 血流を改善して治癒環境を整えます。
免疫細胞(T細胞・マクロファージなど)の働きを調整し、 過剰な免疫反応を抑制することで、慢性炎症の進行を防ぎます。 これにより、変形性関節症の進行抑制にも寄与すると考えられています。
脂肪幹細胞は、周囲の細胞に修復を促す成長因子という物質を分泌します。 具体的には、FGF・PDGF・IGF・HGFなどの成長因子が放出され、 関節内の細胞が活性化され、自己治癒力が長期的に引き出されるのです。
・再生医療等安全性確保法に基づいた届出・認可施設
・提携の細胞加工センター(CPC)で安全に培養・処理
・採取時の傷跡が小さく、採取する脂肪量も少なくて済むため身体的負担が圧倒的に少ない
・1関節に対して細胞数1億個と安定して大量の細胞を投与可能
・不純物を取り除いて自己脂肪由来の細胞のみ使用し、拒絶反応・感染リスクを最小化
・医師が症状や画像(MRI・レントゲン)をもとに最適な治療法を提案
・投与後も定期的な診察やリハビリテーションで痛みへのフォローアップも丁寧
同じ再生医療という括りでひとまとめにされていますが、脂肪幹細胞治療とPRP療法、ACRS療法は内容が大きく異なります。
PRP、PFC-FD、ACRSなどの成長因子治療と脂肪幹細胞治療の違いを表にまとめました。
脂肪幹細胞治療
成長因子治療(PRP/PFC-FD/ACRS)
主な成分
幹細胞(生きた細胞)
成長因子やサイトカイン
作用の仕組み
幹細胞が成長因子を分泌し、組織修復を誘導
既存の成長因子で自然治癒を促進
効果の持続
長期的(数年以上)
短期的(数ヶ月~数年)
必要な処置
脂肪採取(局所麻酔)
採血のみ
投与回数
基本的に1回投与(追加投与も可)
2−3回投与が好ましい
主な適応
中~重度の関節変性、腱・靱帯損傷
軽症の関節痛、炎症、スポーツ外傷
治療の目的
組織の再生・構造修復
痛みや炎症の軽減
状況
おすすめの治療
軽度の痛み・炎症
成長因子治療
軟骨のすり減りや変形が進行
手術を避けたい・再発を防ぎたい
スポーツでのパフォーマンスを上げたい
成長因子 → 状況により幹細胞も検討
採取した脂肪を提携する細胞加工センター(CPC)に送り、幹細胞を安全に抽出・培養・加工します。
細胞培養はおよそ4−6週間で完成します
投与日は決定した日付の15日前までなら変更可能です。それ以降ではキャンセル料が発生する場合があります。
投与後1週間は長距離の歩行や階段の過度な昇降は避けてください。 さらに数ヶ月間は激しいスポーツは控えてください
当院では、へその下あたりの皮下脂肪から幹細胞を採取します。
採取した脂肪は、提携する細胞加工センター(CPC)に送り、幹細胞を安全に抽出・培養・加工して治療に使用します。
脂肪幹細胞治療は安全性が高いとされていますが、医療行為である以上リスクはゼロではありません。 以下のような可能性が報告されています。
・採取部位の内出血・腫れ・痛み(数日〜1週間で軽快)
・感染(非常にまれ)
・皮下硬結(しこり)が一時的に残ることがあります
・局所麻酔に対するアレルギー反応(極めて稀)
・投与部位に一過性の違和感や痛みが出る場合
いずれも多くは一過性で、重篤な副作用の報告はほとんどありません。 当院では、厚生労働省の再生医療ガイドラインに基づき、安全性を最優先に実施しています。
1関節 (片膝)
2関節 (両膝)
入院は必要ですか?
脂肪採取と幹細胞投与のために2回ほど外来受診していただきますが、入院の必要はありません。
費用はどのくらいでしょうか?
100万円となります。分割払いも可能です。
治療期間はどのくらいかかりますか?
脂肪採取ののち、幹細胞を培養するために6週間程お待ちいただきます。6週間の培養で幹細胞2回分を培養します。投与期間は一回ごとに3週間間隔を空けるため、最長で9週間かかります。
2回投与分を片方ずつ両膝に投与することは可能ですか?
患者様一人ひとりの症状に合わせたオーダーメイドの治療を行いますので、投与箇所・投与回数はお選びいただけます。
脂肪幹細胞治療は、痛みを「抑える」のではなく、痛みの原因となる組織を“修復する”ことを目的としています。
「薬や注射では良くならなかった痛みを、自分の細胞の力で改善したい」
そんな方に、新しい再生医療の選択肢として注目されています。
痛みを我慢し続ける日々から、一歩前へ。
「再生医療が難しくてよくわからない」 「どれを選べばいいか分からない」 「自分には適した治療なのか」
などなど、まずは相談だけでもお気軽にどうぞ。 そんな方のために、無料相談会やInstagramでの症例・情報発信も行っています。 気になる方は、ぜひお気軽にご参加・フォローしてみてください。
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